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「あー…だりぃ」
憂鬱な気分で誰もいない静かな道を一人歩いて学校へと向かう。
俺は梅宮 啓介。(うめみや けいすけ)
ごくごく普通の男子高校生だ。
容姿はいたって普通。
黒髪黒目という日本に多く分布する生粋の日本人だ。
そんな俺は誰もいない静寂な空間の中をただただ進む。
「ふあぁ~…」
思わずあくびが出てしまう。
なんせただ歩いて目的地に向かっているだけな分、暇で暇でしょうがないのだ。
かといって、他にやることもないので歩くしかない。
「…だりぃ」
本日早くも二回目の言葉。
まあ、確かにだるいからこの言葉が出るんだなと思いながら進んでいくと、
「……なんだアレ」
地面に大きく描かれた魔方陣らしきものが目の前にあった。
何コレ。
この中入ったら何か起こりますよーみたいな臭いがプンプンする。
「怪しい…。 怪しすぎる……」
とーかなんとか言いながらも魔方陣の真ん中に立ってしまうのは男の性(さが)か。
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