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俺たちは
世間に監視されていたんだな。
裕翔の肩を掴み自分の方に向かせる。
裕翔の目からは溢れんばかりの涙が
綺麗な曲線を描いて
床に落ちていった。
俺は普通の女子を好きになれなかった
人によって態度を変えたり無理矢理話しを合わせるところとか
だから裕翔みたいな
誰にでも優しくて、自分の意志をちゃんともっている子を愛するようになったんだ
―強くて優しい裕翔―。
俺は何も言わずに裕翔を抱き寄せた
今の裕翔、俺がいないと無理だね
俺だって裕翔がいないと無理だよ。
裕「…ヒック、りょ…すっけぇ…、もういやだよぉ…!!」
涼「う…んっ…俺も、もう無理だ…ッ」
不覚にも俺の瞳からも涙が溢れた
今日見たネットだけが裕翔と俺のアンチをしているわけではない
裕翔には言ってなかったけど
たくさん俺は見てきた
〝中島裕翔〟
と検索すれば一番最初にアンチのネットがでてきた
〝山田涼介〟
と検索すれば知らないモデルとの噂がでてくる
身に覚えのないことでも、
俺らは社長に呼び出されたり、
ネット上での話題にもされた
もう、耐えれないんだ。
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