出会う

11/12
前へ
/56ページ
次へ
その頃。 宿に着いた櫂は 二階の部屋で 自分の刀の手入れをしていた。 さっきは ただ京の町を 散策していただけだったし 神聖な?場所である 甘味処へは 刀を持ち込まない、 そう決めていたから 刀は持っていっていなかった。 彼の愛刀は それぞれ 太刀が“黒宗”-コクソウ-、 小太刀が“白宗”-ハクソウ-という。 手入れが行きとおっていて 刃こぼれ一つなく 綺麗な輝きを見せている。 だが 刀を見ている時も 彼の頭の中で 離れない物があった。 それは────、 先ほど会った彼らのこと。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

111人が本棚に入れています
本棚に追加