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翌日。11日。
甘味処の前で
櫂は困っていた。
『んー‥』
屯所へ行く途中。
昨日の甘味処を通りかかった。
甘味処に
刀は持ち込みたくはない。
だが────。
『冷やしぜんざい‥‥。』
甘味処の新メニュー
冷やしぜんざいの存在に
足を止められていた。
他の人なら
どうでもいいことかもしれない。
でも櫂は
甘味をこよなく愛するのだ。
しかも昨日は
食べ損ねている。
『仕方ないよね‥‥。
冷やしぜんざいなんてね‥‥。』
そう自分に言い訳すると
彼は甘味処に
入っていった。
────『冷やしぜんざい一杯!』
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