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少年は自分を襲った物体を確認する。
それは小学生のように小さな少女だった。
「榊木(さかき)…さん」
「おつかれ、タカナシ!」
「…毎日あいさつ代わりに頭突き食らわすのやめてもらっていいですか…?」
彼女は榊木 万尋(さかき まひろ)。
大きな瞳にくりくり跳ねた短髪。
身長は140㎝あるかどうか。
これでも信じられないことに高校2年生だ。
「あのねー、きょうハスヌマさんお店のカイギ行ってからくるって」
「……人の話聞いてます?」
榊木は少年に抱きついたままえへへと笑ってごまかした。
すると今度は恐ろしく冷ややかな声が浴びせられた。
「榊木さんにベタベタ触らないでいただけますか?」
見るとそこには長い銀髪の一部をかんざしでまとめた背の高い少女の姿があった。
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