少年と不愉快な仲間たち

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「逢坂(おうさか)さん……すみません」 (同い年のはずなのになんか敬語使っちゃうんだよな…) 整っているがひたすら冷めた印象を人に与えるその容貌は、美少女というより麗人と言った方が近いかもしれない。 麗人は無造作に言う。 「……早く席についてください。お茶が冷めます」 「あ、どうも。」 「ちなみに梅昆布茶です」 「また渋いセレクトですね……」 「ちなみに隠し味は雑巾の絞り汁です」 「……それを飲めと?」 「冗談ですよ。多分」 「多分!?いやいやそんな不確実なもん飲ませないでくださいよ!」 少年のツッコミを無視して、逢坂 仁希(おうさか にき)は 「あなたのお茶には別のモノを入れておきました」 と一番奥の席に座る人物に告げた。
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