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「なに、愛とか?」
「致死量混入したはずなのにどうしてヘラヘラ笑ってらっしゃるのか私にはとんと見当もつきません」
逢坂の静かな爆弾発言を、
人形じみた顔をした金髪碧眼の保安委員会首謀者、九条 道行(くじょう みちゆき)は斜め上に切り返す。
「致死量の愛かぁ……なんか重そうでやだ☆」
「そのポジティブシンキングはどうにかならないのですか先輩。
あとその毒が利かないふざけた体質どうにかしてください先輩。
とりあえず死んでください先輩。」
「なんだか今日はニキちゃんごきげんななめだね!」
「ある意味絶好調ですけどね……」
ひとしきり逢坂と九条による言葉のドッジボールが終わると、
九条の興味は少年の手に持つコンビニ袋に移った。
「あれ、小鳥遊君いたんだ」
「この狭い室内に4人しかいない状況でそれは悪意以外の何物でもないっすよね?」
ガサッ
「ねるね☆ねるね☆」
「……なんでこの人達こんな話聞かねえの……!?」
九条は小鳥遊が持つ袋を素早く引ったくると、
部屋の隅にある水道で水をくみ、毒々しい色合いの駄菓子を練り始めた。
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