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湊「もう気付いていたかもしれないけれど、この学校には生徒会が存在しないんだ。知ってた?」
由廼「…そう言われてみれば、そうだね」
毎週早朝に行われる集会も、入学式も生徒会っていなかったかも。
湊「でもやっぱり、学校としては生徒をまとめる生徒会長だけでも形としていなくちゃいけないってことになってね。それを君に任せたいんだ」
由廼「へ?!それって、私に生徒会長をやれってこと…?」
湊「ザッツ、ライト!!」
ウインクとかその年でやめてよ。ほんと、見た目と中身ギャップありすぎ。
由廼「私自信ないよ。しかも入学してまた二ヶ月だし、それなら三年の先輩に頼んだほうがいいんじゃないの?」
自分で言うのもなんだけど、私の言っていることは正論だと思う。湊もグッと言葉を詰まらせた。
由廼「湊…まだ私に言わなくちゃいけないこと、あるんじゃないの?全部白状するまで、私何も協力しないからね」
生徒会長になってもらうだけのために、歳を偽らせてまで姪を高校に入学させるだなんて、そんなのおかしすぎる。
湊「まぁ、いつかはバレることだし…正直に話すよ。場所を移動しよう?」
そうして、湊は心なしか寂しそうな笑顔を向けながら、静かに席を立った。
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