猛将呂布

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「試しに乗ってみてもいいか」 李粛はうなずく。 呂布は陣を一周すると帰ってきた。 「この馬は素晴らしい。董卓様はこの馬を手放すほど俺に来て欲しいと言うのか。」 「そう言うことです。」 呂布は悩んだ末、 「明日、董卓様の元へ伺うとしよう。」 そう言うと、李粛は贈り物を渡し、自陣に帰っていった。 呂布は自分の戟を手にとると、養父丁原のテントに向かった。丁原は休んでいたが、誰かが来たことに気付き眼を覚ました。 「呂布か、何しに来たのだ」 「逆賊は父上の方です。」 そう言うと、戟を振り下ろした。 翌日、呂布は約束通り董卓の前に現れた。 「素敵な贈り物をありがとうございました。私も贈り物として、丁原の首を持って参りました。死ぬまで董卓様にお仕えしたいと思っています。」 董卓は感動した。そして、更に漆黒の鎧を呂布に与えた。 こうして、董卓は協皇子を皇帝にし、弁皇帝と何皇后を殺してしまった。そして、猛将呂布を自陣に加えることに成功したのだ。
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