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曹操義勇軍集う
董卓は協皇子を皇帝にしたことで勢いを増し、酒池肉林の生活を送っていた。
巡察をした時の事だ。董卓は不機嫌で馬車に乗っていたが、収穫祭を行う町民に文句を付けると、参加していた者を皆殺しにした。
そんな虐殺を行なって民から信頼を無くし、董卓に仕える武将も何人か信頼をなくしていた。
そこで、王允を中心に反董卓を募った。
ある日、会合が行われているところに曹操が偶然通りかかった。
「いったいどうしたら良いものか」
と王允達は涙を流していた。それを見た曹操は大声で笑いながら入ってきた。
「良い歳したものが何を泣いているかと思ったら、そんな小もないことだったとは」
「何を言う。曹操、お主に策があるとでも言うのか。」
「無ければ、大笑いして入っては来れまい」
「その策を授けてくだされ」
「ならば、王允殿がお持ちの七色に輝く宝剣を貸していただきたい。」
王允は曹操を信じ宝剣を渡した。
翌日、曹操は董卓の元へ行った。董卓の寝室の前では呂布が警護しており、隙がない。
曹操はわざと遅れて出社したのだ。董卓は布団に横になっていた。曹操が来ると顔を見て
「遅かったではないか」
「私の馬が老馬でして」
「呂布よ、曹操に馬を与えてやれ」
すると、呂布は厩へ向かい、曹操と董卓の二人になった。董卓は疲れたと曹操に背を向け眠ろうとした。
しめたと重った曹操は宝剣を鞘から抜いた。しかし、宝剣が光に反射し董卓を照らした。
眩しさに眼を覚ました董卓は、驚き、曹操を怒鳴った。
「先日宝剣を手に入れたので献上しようと思い、曇りがないか確認していたところでした。」それで納得した董卓は、宝剣を受けとると休んだ。
そこに、呂布が馬を連れてやって来た。
曹操はしめたと思い、馬の試乗をするといい、都を飛び出した。しばらくしても帰ってこない曹操に董卓は、不信感抱いた。そこに李儒が曹操は逃げたのだと進言した。
直ぐに董卓は、手配書を作り各地にばらまいた。
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