75人が本棚に入れています
本棚に追加
曹操は自分の手配書を確認した。宦官に見つかっては追いかけられ、逃亡生活を送っていた。しかし、遂に陳宮と言う人物に捕らえられた。曹操は牢に入れられ、翌日洛陽に送られる事になった。
陳宮は牢を訪ね、曹操と話をした。
「何故董卓を殺そうとしたのか」
「帝を利用し、横暴を働く董卓は逆臣である。それを討って民を救いたいと思うのはいけないことか。」
そう言うと、陳宮は曹操を牢から出し、二人で逃亡することを決意した。
曹操は命からがら生き延び、父曹騰の友人である、呂伯奢と言う人物の屋敷に逃げ込んだ。
呂伯奢は曹操を持て成しを、酒を買いに出た。
しばらく休んでいると、曹操は外で人が話すのを聞いた。
「絞め殺すべきだ」
「いや、一刀両断にした方が良い」
ここにいては殺されると思った曹操は外にいた呂伯奢の家の者を皆殺しにしてしまった。すると、豚が足を縛られているのが目に映った。
「私はいけない勘違いをしてしまった。」
と直ぐに馬を走らせた。陳宮もそれに続くと、酒を買って戻って来る呂伯奢に出くわした。
忘れ物をしたと言い訳をし、馬を走らせるが、曹操は引き返し、呂伯奢を殺し戻って来た。陳宮はそれを快く思わず、この人間は今後生かしておいては危険だと感じた。
古い寺を見つけた曹操はそこで休むことにした。陳宮は曹操がイビキをかいて寝る姿を見てしめたと思い、剣を抜いた。
しかし、逃亡していると言うのに、穏やかに眠る曹操の寝顔に、今回は見逃すと決意し、夜中のうちに陳宮は姿をくらませた。
翌日、曹操は故郷に着くと、反董卓の軍を起こすと各地の将兵にに檄文を送った。すると、幽州の公孫サン、冀州の袁紹、江東の孫堅を始め、袁術、韓馥、公融、劉表等が名乗りを上げ、次々に集まりだした。
この連合軍を取り仕切るのは、曹操の従兄弟で名門の袁紹となり、曹操の集めた反董卓連合軍が結成されたのだ。
最初のコメントを投稿しよう!