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「……う、そ…でしょ」
掠れたような、震え声。
理玖の姿をきちんと確認できて、愕然したのかもしれない。
他2名も、よほど動揺したのか小さな悲鳴をあげていた。
「……ねぇ。
何しようとした?」
暫し静寂が訪れてたのを破ったのは、低くくて冷たい声。
その声の主は、理玖だ。
「…え、あ…」
「あかりに何しようとしたの?」
「な、何も……」
怒りを露わにし、暴言を吐いていた威勢はどこえいったのか。
理玖の尋問に、返答を濁す。
ひょこっと、理玖から顔を出してみれば、涙目の彼女がギュッとスカートを握りしめているのが視界に移った。
他2名はバツの悪そうに俯いていく。
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