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理玖、アンタってやつは、呑気に昼寝なんかしやがって。
心配して損した。
……ムカつく。
だから、私は理玖の両頬を摘んで引っ張ってやった。
「理玖のおバカ」
「…あひゃっ…。
い、いひゃいっ」
顔を歪めて痛みを訴えるのなんか、お構いなしに、更に力を入れる。
「……うぅっ…」
呻く割には抵抗しないところを見ると、私が頬を引っ張った理由でも、分かったんだろうか?
今の私のように、もしかしたら、理玖にも理由があったのかも…。
何だか私の方が悪い気がしてきて、手を離した。
「あかり、痛い…。
どんだけ力いれるの」
痛みから解放された理玖は、頬をさする。
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