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          あれから2ヵ月が過ぎた。 私は今でもあの美少年の葉山理玖と、交際を続けている。 その理由は、ただ1つ。 「理玖。 ジュースが飲みたい。 イチゴオレね」 「っらじゃ!」 今みたいに私が頼めば、文句言わずに頼まれ事を快諾し、すっ飛んでいってくれるからだ。 言い方は悪いけど、パシリ。 教室のドアから飛び出していった理玖を見送ると、机に頬杖をついた。 「……はぁ。 りっくん、かわいそ」 私の横で一部始終を見ていた友人が、溜め息混じりに言葉を漏らす。 彼女は、折口紗英(オリグチサエ)。 理玖に同情しているらしい。  
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