1718人が本棚に入れています
本棚に追加
理玖と付き合い始めた頃。
使えると思ったから、付き合ったんだということを知っていた紗英は、その時から『可哀想だよ』と言っていた。
だから、今でも紗英は理玖に酷く同情をしている。
当の本人は嫌とも思っていないみたいだから、同情も何もないが。
「良心ってもんがないのかねー。
あかりには」
「ない、ですね」
そうあっさりと肯定する。
こんな私は、理玖を密かに狙っているらしい一部の女子に嫌われている。
心の優しい理玖を、自分の良いようにパシリとして使っているなんて、最低だと。
けれど理由はそれだけじゃない。
それは私からしたら、不純だ、と思うような理由だった。
最初のコメントを投稿しよう!