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世界で特定の行為をして死ぬと、次の世界へ行く事ができる。
それは自殺かもしれないし他殺かもしれない。親を知らないことかもしれないし、誰かのために尽くすことかもしれない。
何をするのかは、世界のどこかにヒントがあるかもしれないが、全員がすること、例えばこの世に生を受けることなどでないことは確かだ。何故なら次の世界へ行くのは選ばれた者だけなのだから。
世界は一つではなく膨大な量がある。それはピラミッド状になっており、同じ高さのいくつかの世界が一つの世界を支え、その高さの世界がいくつか集まってまた上の世界を支える。この世界はそんな風になっている世界の内の一つだ。一番上の世界かもしれないし、一番下かもしれない。数多くの世界が構成するピラミッドの一部に我々は住んでいるのだ。
一番下の世界から我々の旅は始まる。
まず、一番下の世界で特定の条件を満たすと一つ上の世界に行く事ができる。
次の世界は自分が元々いた世界以外の世界からも、人間に限らず沢山の生物がやってくる。その世界を支えている世界から特定の条件を満たした者が登って来るのだ。昇格のようなものだ。
世界のピラミッドを登る条件は世界によって異なるかもしれない。同じかもしれない。そんな条件を満たした者が昇格するのだ。
条件を満たせなかった者はどうなるか。それは振り出しに戻る。十回登っていても一からやり直しの厳しい降格だ。
つまり世界が相手の勝ち抜き戦だ。
勝ち抜き戦の優勝、つまり一番上の世界の条件を満たすと、その者は神になれる。
神はもう何人かいるかもしれないし、誰もなっていないかもしれない。一人しかなれないかもしれない。一人しかなれないなら、誰かが神になった時点でピラミッドは捨てられることになる。
世界はピラミッド型に積み上がっていて、そのピラミッドは神を選ぶ選別機関である。
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