憑く光

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 タクが、鉞を振り上げていた。  その先には、大人の腰程の高さの石の上に置かれた金剛石擬きがあった。 「よせ!!」  妖怪が声を上げ、駆けつける。 しかし…… 「こんな奴のせいで……」  タクは迷う事なく鉞を振り下ろした。  鉞の刃は金剛石擬きを捉え、火花を散らしながら両断した。  するとその刹那。七色に輝く水銀のようなものが金剛石擬きから吹き出した。  溢れ出す水銀は、襲いかかるようにタクを飲み込む。  そして次の瞬間、辺りが昼になったのではないかと思う程の強烈な光を水銀が放ち、妖怪は両腕で目の前を覆った。
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