いろけたっぷり

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いろけたっぷり

現在夜の12時… ホントに来るんだろうか⁉ 今夜の夜勤は井呂毛さんとインターンの先生一人だが、インターンの先生は大学病院のハードスケジュールで疲れているらしく、ほとんど仮眠しっぱなしらしい。 それって仮眠って言わねえだろ‼なんて一人でツッコミ入れてみる。 「真希亜君、起きてるかい⁉」 「はい。」 「もし井呂毛さんがホントに来たら、どんな事があってもずっと寝たふりするって約束出来るかい⁉ 何ならホントに寝てもいいけどね。」 約束も何も俺が出ていったら台無しだし。 「ええ、約束しますよ。」 「それを聞いて安心したよ。」 小池さんは身代わりになる以外に何かをしようとしてるんだろうか… 沈黙の時間が一時間ほど続いて、俺はウトウトし始めた… ガチャ‼ ドアが開いた‼ 俺のベッドを仕切っているカーテンの前に人の気配が。 「田中さん、田中さん。」 俺が息を潜めて寝たふりをしていると、気配は小池さんのベッドに向かった。 小池さんが寝ているかを確かめたのか。 俺はいけないと思いながらもカーテンの隙間からこっそり小池さんのベッドの方を覗き見た。 横浜病院は周りに建物もあまり無く、外の光は殆ど入らないが、それでも窓際に井呂毛さんのシルエットがハッキリと映し出されていた。 既に白衣を脱ぎ捨て何も身に纏(まと)わない井呂毛さん。 初めて見る生の裸体。 何て美しいんだろう。 歌織の事が頭に浮かんだ。 歌織も井呂毛さんほどボリュームは無いが、新体操で鍛えた体はバランス良くて綺麗なんだろうな。 ‼ 「真希亜君❤」 カーテンの奥に入っていった井呂毛さん。 始まった‼ 井呂毛さんの押し殺した声が耳に入る。 ヤバい‼ 地獄だ‼ チェリーの俺には刺激が強すぎる。 布団を被って何十分経っただろうか… 「アアアーーー‼‼‼」 病室中に響き渡る声の後、再び沈黙の時間… 終わったのか⁉ ‼‼‼‼‼ いきなり電気がついて眩しさに目がくらんだ。 誰が電気をつけたんだ⁉
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