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有「兎ちゃん」
兎「あ・・・・」
有「これ」
スッと濡れタオルを持ってきて差し出してくれた
兎「ありがとう」
有「ううん」
そういって私の横に座る有紀ちゃん
兎「・・授業いいの?」
有「あ、私ちょっと具合悪くなっちゃって」
兎「え、そうだったの!?ご、ごめんね?だ、大丈夫?」
有「大丈夫だよ。水道すぐそこだし」
兎「本当にごめんねっ・・・有紀ちゃんは大丈夫?」
有「本当に大丈夫だよ?気にしないで」
兎「・・・・」
本当に、何ていい子なの!!
こんな子に彼氏がいないなんておかしいよっ
兎「・・・・一つ聞いていいですか?」
有「・・・どうして敬語?」
兎「あ、そこは気にしないで」
有「う、うん」
つい、緊張して敬語になってしまった、なんて言えませんから
兎「・・・有紀ちゃん彼氏いないんだよね?」
有「・・うん」
兎「有紀ちゃん、可愛いのにどうして、彼氏作らないの?」
有「わ、私可愛くなんてないよっ」
兎「ううん。可愛いよ。私が男の子だったら好きになってるもん」
有「えー!?」
兎「告白は?されたことあるよね?」
有「・・・うん」
か、可愛いっ
照れてるよっ
有「けど、私・・・・」
兎「ん?」
有「・・男性恐怖症なの」
兎「だ、男性恐怖症?」
有「男の人が苦手なの・・・」
チクタク
チクタク
ピーーン!!
兎「え、えー!?」
頭の時計が反応したように声をあげる
有「ふ、触れたりすると蕁麻疹起こったり、ひどい時は気絶もする」
そういえば、有紀ちゃんの席一番後ろだし
隣も前も女の子だ
兎「・・・男の人怖いんだ」
有「うん・・・」
兎「そっか」
そうだよね
男の人が苦手ってことで
付き合わない人もいるんだ
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