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「そういえば、あれからどうなったの?」
ゆきちゃんが蓉子ちゃんに意味ありげに問いかけた。
「なになに?何の話題?」
私の問いに蓉子ちゃんの頬がほんのり赤くなった。
「先週、紹介して貰った工業高校の人の事!」
ゆきちゃんがニヤリと笑った。
確か、電車で一緒になった蓉子ちゃんに一目惚れした工業高校の三年生の事だな。
蓉子ちゃんをじっと観察してみる。
蓉子ちゃんは女の子の私から見てもとっても可愛い。
華奢だし、色は白いし、上品で清潔感のある美人だ。
一年生の頃から何度も告白されているのを知っている。
でも、一途に片想いしている乙女な蓉子ちゃん。
「付き合わないの?」
ゆきちゃんが更に追い討ちをかける。
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