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「明日温泉旅行に行くぞ」
この一言が始まりだった。僕は蟹山 哲。この物語の主人公。まぁこの辺は省略させてもらう。
「あ、あの……店長?」
ここはカナヤラコンビニ。僕がバイトをしているコンビニの名前だ。
「いきなり旅行に行くぞと言われても…」
僕たちは例のバンド大会で優勝賞金100万円をもらった。このバンド大会は僕の後輩のためにやったライブだ。それは本編にGO!
「おい蟹山。みんなにはもう連絡したからあとはお前だけだ。どうする?」
店長は僕の困っている顔など気にもせずに言ってきた。
「ところで行き先は決まっているんですか?」
「あぁ。もちろんだ」
それはよかった。なら僕の答えは決まっている。
「いいですよ。それじゃあ準備してきますね」
「よし、わかった。車は俺が出すから安心しろ」
「あ、ありがとうございます」
僕は軽く礼をして自分の部屋に戻り、明日の準備を始めた。
まだ知らなかった。この旅行が恐怖の旅行になるなんて……。
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