僕と恐怖の温泉旅行「前編」

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「明日温泉旅行に行くぞ」 この一言が始まりだった。僕は蟹山 哲。この物語の主人公。まぁこの辺は省略させてもらう。 「あ、あの……店長?」 ここはカナヤラコンビニ。僕がバイトをしているコンビニの名前だ。 「いきなり旅行に行くぞと言われても…」 僕たちは例のバンド大会で優勝賞金100万円をもらった。このバンド大会は僕の後輩のためにやったライブだ。それは本編にGO! 「おい蟹山。みんなにはもう連絡したからあとはお前だけだ。どうする?」 店長は僕の困っている顔など気にもせずに言ってきた。 「ところで行き先は決まっているんですか?」 「あぁ。もちろんだ」 それはよかった。なら僕の答えは決まっている。 「いいですよ。それじゃあ準備してきますね」 「よし、わかった。車は俺が出すから安心しろ」 「あ、ありがとうございます」 僕は軽く礼をして自分の部屋に戻り、明日の準備を始めた。 まだ知らなかった。この旅行が恐怖の旅行になるなんて……。 ────
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