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その男が入って来たのに
気付くと皆口を閉ざしてしまった
一気に静まり返り空気がぴんと張り詰め
後はその男が歩く足音だけが響く
男が自分の席に静かについた
この男こそ、この国のトップであり、この国の指揮者の柁村太一郎である。
人柄も良く国民からも結構信頼されていた。
「皆さんこんにちは。
今日は宜しくお願いします。」
柁村が挨拶をした
会議場一同声を揃えて挨拶を返すのを聞いて、
柁村が口を開く。
「では、これより会議を開始する若松くん状況を」
髪の短い二十歳後半ぐらいで銀ぶち眼鏡をかけていた
若松俊也が起立して言った。
「はい、それでは…始めます。」
「まず、このグラフを見て下さい。」
若松は手元にあるパソコンでプロジェクター操作した。
スクリーンに何かのグラフが映し出された。
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