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「何するんだよ。」
次の瞬間、少年の力とは思えない強さの力をもって、沖田は腕を振り払われていた。
流れ出した険悪な雰囲気に、周りにいた人は顔を強張らせて避け始める。
……よし、幾分か周りが静かになったな。
「…何って、決まってるでしょ。頓所にて【申し開き】をするの。」
そんな血まみれで、何もなかった筈がない。
詳しい事情を聞きたい。
「え、何で?俺、悪い事した覚えないし、此処に着いたのもついさっきなんだけど。」
よく見れば、少年は息が上がっていた。
怪我をしているのか?
…どうやら、全部の血が返り血、という可能性は否定していいらしい。
「君が悪い事をしたのか、してないのかは、僕ら【新撰組】が判断する。つべこべいわずにさっさと来なよ。」
「だから、何でいきなり…えっと、新撰組?に行く必要があるんだよ。新撰組って何?」
沖田と斎藤は眉を潜めた。
…新撰組を知らない?
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