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「それ食べたらお使いお願いね。」
俺が朝兼昼食にがっついてると、母さんがテーブルの上に財布を置いた。
「え、やだよめんどい。」
俺がそう言うと、母さんはくるりと背を向け、おもむろに語り始めた。
「そう…。ロイは母さんのお手伝いをしてくれないのね。母さんは一生懸命ロイが汚した服を洗ったり、ロイが汗びっしょりにした布団のシーツを干したり、ロイが汚れた足で歩き回った廊下を拭いたりしているのに、ロイは母さんのお手伝いをしてくれないのね。母さんが一生懸命…一生懸命…っ」
「…行ってきます。」
母さんには勝てない。
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