無気力な猫の育て方。【不定期更新】

３

理事長の呼び出しがなければ、きっと忘れていたであろう事実を改めて思い出した。

(…智ちゃん‥とか弘毅、達に言わな‥きゃ…)

相変わらずのマイペースでやり過ごす

「姫神君？」

名前を呼ばれ我に還る。

振り返り、微かに首を傾げてみる

――机の日置だしらしき所から、何やら書類を取り出した。

“はい”…先程取り出してきた物を俺に手渡す。

よく分からないまま、取り合えず受け取る

「その書類は手続き用紙で、もう１つの封筒は学校案内が入っています」

そう丁寧に俺に説明してくれる理事長…

優しいな、などと思いながら渡された物を見る。