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「蓮萬‥これ…」 中止になってしまった眼鏡と鬘を外してから蓮萬に返す。 何となく可哀想に思えた眼鏡と鬘に、『なむなむ…』謎の念仏を唱えておいた。 「ああ、」 「‥本当に、いの‥?」 「うんっいいよ。彰裏、なんかゴメンね…?」 しょんぼりと謝ってくる相手の様子が、飼い主に怒られてしまった後の子犬に見えてしまう。 (‥蓮萬…かわいっ、) 「ん‥だい、丈夫…」 頷いて『大丈夫だから』と、蓮萬の頭に手を伸ばして頭を撫でてみた。 最初は驚いたように目を見開いていたけど慣れた頃には瞼を落とし気持ちよさそうにしていた。 「蓮萬ばっか狡い…」 俺達の様子を見て拗ねてしまった游萬。 可愛すぎな二人 終始二人の頭を交互に撫でながら癒される。 (…ふふっ‥なで、なで) そんな俺に癒される蓮萬と游萬。 やはり双子は似た者同士だった。 ―?室長さん?― 「可笑しいな…転入生来ないじゃんっ!むっ…。」 ――すっかり暇を持て余してしまった室長さん。 彼の元に転入生はやって来るのか……? .
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