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…これが迷子ってやつ?
立ち止まり周りをキョロキョロ見回してみる。 まあ、人っ子一人も二人(游萬と蓮萬)と別れてから一度も見ていないのだが
「…ん―‥どうし、よ‥」
ただ、立ち止まり時間が経つのを待つべきなのか。人が居そうな場所を探して歩くべきなのか…
(‥学校…広、すぎ‥)
学校が広すぎるのが問題だ。
なんて迷子になってしまった原因を自分勝手に学校のせいにする。元はと言えば、自分の方向音痴と人の話を聞き流していたのが始まりなのだが。
そういえば…
と、持ち歩いている携帯の存在を思い出した。
ズボンの右ポケットから携帯を取り出す。
「…む‥っ‥電話、」
取り出して、俺は暫し携帯を見つめるながら唸る。
う―ん…?
思えば、自分のクラスにも行っていないのだから携帯のアドレスは愚か、知っている人物さえ居ない。
当たり前だ。今日やって来たばかりなのに知っているわけがないに決まっている。 逆に、知っていれば不思議だ。
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