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―キィ…ッ…―
入口には大きくて紅い扉。
壁際には、小さめの小窓が幾つか付いてある。
因みにさっき、俺が中を覗けたのはその小さい小窓があったお陰だ。
俺と蒼井は目の前にそびえ立つ、紅い大きな扉の前で立ち止まり、蒼井が扉を押し開く。
開いたその先にはいくつあるのかも分からない位の椅子やテーブル。それには、染み一つない真っ白なテーブルクロスが敷かれている。
「‥蒼井、?」
「しょ―、どこに座ろっか?くすっ…ご希望は?」
小さな手を俺に向けて差し伸べて、可愛いく微笑む相手。まるで執事みたいな口調で。
「…んっ…あそ、」
「おや?蒼井じゃないですか。珍しい…」
誰かの出現と台詞により途中で止まってしまった。
だれ…?
後ろを振り向いてみると、そこにはまたも美形。しかもかなりの美人さん。
「あれ―?あやちゃんだっ!」
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