8人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ。」
夏休みの登校日の帰り道、何か良いものを見つけたかのように、そう声を出したのは金田菜月だった。
菜月を見て、萩原明日香は「しまった!」とでも言うような顔をした。
そんな明日香には気がつかず、菜月は明日香に話しかけた。
「ねぇ、もうすぐ花火大会だよ!」
「うん、そうだね。」
嬉しそうに言う菜月とは対照的に明日香は素っ気なく答えた。
「今年も一緒に行こうね!」
「うん。」
明日香が乗り気でないのには理由があった。
最初のコメントを投稿しよう!