明日香と菜月

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「あ。」 夏休みの登校日の帰り道、何か良いものを見つけたかのように、そう声を出したのは金田菜月だった。 菜月を見て、萩原明日香は「しまった!」とでも言うような顔をした。 そんな明日香には気がつかず、菜月は明日香に話しかけた。 「ねぇ、もうすぐ花火大会だよ!」 「うん、そうだね。」 嬉しそうに言う菜月とは対照的に明日香は素っ気なく答えた。 「今年も一緒に行こうね!」 「うん。」 明日香が乗り気でないのには理由があった。
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