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鞄の紐を引っ張って一生懸命追い付いて、それでもぐんぐん置いていかれる気がしてて。
「重いよ、」
「我慢しろよ、ばーか」
ハの字眉毛で誤魔化さないで。そんなもんじゃ油断しない。してやるもんか。
止まってるようで、あんたはいつでも先にいく。ついていくのが精一杯。何も考えてないくせに、どんどん思いつきで走ってく。
ついてったげるよ。どこまでも。
「まさか、ついてくるつもりなの？」
「ぐっちゃぐちゃになろうとも」
だってあんた、リーダーじゃん。そんで、俺の相棒じゃん。
「この期に及んで離しちゃったよ」
鞄の紐の跡だけ残る。あんたの記憶。
おいてかせるもんか。
つっぱしる、ついていく
（さよならなんて言わせない）
（行き先がどこであろうとも）
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