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『待てっ!!
怪盗ジュエル!!』
「や~よっっ!!」
ボムっ!!!
『うわっ!!?
煙幕…!?』
「ばいば~い♪」
シュッ…
―ロープを使って登る影…―
『ま…て…
怪盗ジュエル…』
―人はそれを…――
―怪盗ジュエルと呼ぶ…――
トンッ……
今日も上手く逃げ切ったわね…
ここはある場所の中心地、大きな時計塔の上。
「今日もジュエルは大量ね♪♪」
たった今、警察の追手を撒いた怪盗ジュエル…こと、高校生の水島 きらら(ミズシマ キララ)は、ある事情を抱えている。
その、ある事情とは…――
「きららっっ!!」
「あ、ルビー。」
きららの肩の上にちょこんと乗ったシマリスは、きららの使い魔のルビー。
「あ、ルビー。ぢゃないよ!!
今日も大丈夫だったの??
いくら…―――」
この続きの話はすぐに分かる。
いくら…―――
いくら生まれ故郷の[アクアーレ]が消滅しかけて危険だからって、きららまで危険にさらされる事ないのよ??
…だ。
アクアーレとは、私たち家族…
ううん。
全ての超能力者達の故郷である、空に浮かぶ水の島の事。
ちなみに、私は色々なのもを自由自在に、いつでもどこでも想像したものを現実に存在させる能力。
例えば、今日逃走に使ったあのロープも、その超能力で出した。
お母さんは、空中浮遊。
お父さんは、透視。
亮(リョウ)兄は水を自由に操る力。
妹のひかりはテレポート。
そして、超能力者はみんなテレパシーが使える。
「アクアーレまで、テレポートで行けばいいぢゃん。」
とか思うかも知れないけど、それはちょっと無理。
水の島…アクアーレの周りには、結界が張ってあって、
たくさんの宝石を、私の家の家宝の‘リベリアの宝石箱‘の中に入れて、
アクアーレの神である、サファイアの女神に納めなければ結界が解けないんだ。
…変な島でしょ??
宝石が好きとしか思えない…。
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