淋しいウサギ

太陽に焦がれたモグラ

　神さまがモグラに与えたのは、土の中でも楽に移動するためのなめらかな毛皮。
　それから土を掘るための手足と、暗い土の中でもよく見える目でした。

　そうして神さまはモグラに言いました。

「もう決して、昼間に地上へ出てはいけないよ」

　モグラは、はいと返事をして土の下での生活を始めました。

　土の下には大きな生き物はいませんから、モグラは誰かと争うこともなくのんびりと暮らします。