太陽に焦がれたモグラ

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 たった一度でいい、あのあたたかい太陽が見たい。  思いつめたモグラは、ほんの少しだけならと、こっそり土の中から顔を出しました。  けれど、モグラが目を開けたその時。  熱い!  目が焼けるように痛みました。  手で目を押さえたモグラに、どこからか声が聞こえました。 「だから昼間に出てはいけないと言ったのに」  神さまがため息とともにつぶやいたのでした。
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