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かめが好きなのか?そう聞かれたら上手く答えれる気がしない。嫌いではない、むしろ好きの分類に入ると思う。
でも恋人とかに抱く好きとかではない気もする。
かめは隣に居て当たり前の存在。綺麗になったあいつを見てて思った。
そう、あいつは綺麗になったんだ。かめのことを狙ってると聞くことが増えてきた時に思った。誰かに取られるぐらいなら俺がって。俺の隣に居ろよって。
独占欲の一種だと思う。
綺麗になったあいつを抱くことなんか簡単で、俺は一人でかめを自分の物にした気でいたのかもしれない。
だいぶ酒も回ってきて時間も経った頃、ふとかめが居るカウンターの席を見るといない。
かめが俺の隣から離れてから2時間ぐらい。もう日付も変わろうとしてる。そろそろ変えろと思っていた。
いくらなんでも知らない人が多いクラブで一人飲みさせていたら可哀相だから。
5分ぐらい経ってまた自然とかめの姿を探す。だけどやっぱりカウンターには居なくて、
トイレにしては長くねぇか。少し心配になってきた。あいつ悪酔いする時あっからな。
カウンターの向こうにいるマスターに聞く。
「かめ知んね?」
マスターが振り返って
「男とトイレ。」
言った。どうゆう意味なのか聞こうと思ったけど何故か自分の足は少し走るようにしてトイレに向かっていた。
酔いが回った体で走ったからか吐きそうだ。少ししか走ってない。走ったいうのも怪しい感じだった。早歩きそんな感じだ。
トイレの前に立ち少しだけ考えてみる。かめから目を離して2時間ちょい。その間ずっとトイレに居たってゆうのは多分ない。しかも男と。今日来たクラブの中にはかめの友達は居なかったと思う。知り合いは居るかもしんないけど。
それか友達を呼んだとかか?でもなんでトイレ?可笑しくないか?
いや一番可笑しいのはかめが少し居なくなっただけで慌ててる自分か。なんかだせぇ。トイレ入ればわかんだろ。
トイレのドアを開けようとしたら、中から人が出てきてぶつかった。
「すんませ、…!」
ぶつかった相手に謝ろうとしたらその相手は友達だった。さっきまで一緒に飲んでた奴。さっきつっても何時間か前。多分2時間前ぐらい。
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