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「……もしもし、」
『まだ来ないわけ?これ以上遅くなるんなら公開セックスでもしてあげようか?』
………………は?
『聞いてんの?何、さっきのが良すぎて意識飛んじゃってんの?』
『かーずちゃん。』
体が熱い。頭も熱い。視界が暗い。
「……誰だよ。」
『ん?』
「おまえ誰だよっ!!!」
大声で叫ぶと
-ブチッ-
勢いよく切られた。何なんだよ。誰なんだよ。なんで、だよ。かめ。
かめの携帯を見るとさっき掛かってきた奴からの着信でうめつくされてた。
これってさ、浮気、じゃん。
あ、でも付き合ってねぇから、浮気、じゃねぇよな。
でもさ、電話の相手どっかで聞いたことある声なんだよな。周りで爆音のミュージックがかかってたからよくわかんなかった。
だめだ。考えがおかしくなる。なぁ、かめ。
お前何なの。
さっきの電話からいくと、お前が帰りたがってた理由ってそいつと会う約束をしてたからだろ。
俺が来る前にそいつといたんだろ。そいつとやったんだろ。そいつに触らせたんだろ。だから後ろ緩かったんだろ。
………なぁ、かめ。
綺麗に眠るかめの顔を見ていたら自分の気持ちに気づいた。
あぁ、俺。かめのこと好きなんだ。
かめを独占、したいんだ。
他のやつにかめを、触らせたくないんだ。
そおなんだ。
かめ、どうやったらお前を心ごと抱けるのかな。
かめ、ごめんな。
かめにとったら電話のそいつが本命なのかもな。
でも、もうあきらめねぇから。
かめをおんぶしてクラブを出た。
車に運んで俺のベッドに寝かせた。
でも、俺は寝れなくて
こんな時間にあいつのとこに行った。
いや、違う。こんな時だからこそあいつの声が聞きたかったんだ。
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