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【数時間後】
現在時刻16時を少し回った所。
つまり放課後です。
やっとで今日1日の学業が終わる。
今日は大変だった。
皆からは痛い目で見られるし、裕太からも相手にされなかった。
……。
イジメってこう言うのがきっかけで始まるんだろうな。
「政宗。帰るぞ」
俺がしょんぼりとしていると、裕太がそんな事を言ってきた。
「っえ!?一緒に帰ってくれるの!!」
「まぁお前が変態だろうと、俺の友達だ。一緒に帰る位はしてやるよ」
「ありがとう!!」
……。
こうやって裕太に感謝するのは良いが、そもそもの元凶はこいつ何だよな……
俺はじっとりとした視線で裕太を睨む。
「何だその目は?良いのか?クラスメートから弾かれるだけならまだしも、親友にまで愛想つかれたら……お前の学校生活闇の中だぜ?」
「見放さないで下さい!!お願いします、裕太様!!」
「よろしい」
くそぉ!!
コイツのせいなのに!!
コイツのせいなのにぃぃ!!!!
まぁ何だかんだ言いながらも俺達は下校した。
「なぁ政宗。どっか寄ってく?」
帰り道で裕太が寄り道を提案。
「ん~ゲーセンでも行くか?」
「っお!!良いねぇ~。格ゲーしようぜ!?フルボッコにしてやんよ」
「っは?俺だって負けねーし!!」
俺と裕太がそんな事を話しながら歩いていると、ある人物が前の方から歩いて来て、俺に声をかけた。
「っあ!!政宗さん!!お帰りなさい!!」
「っな!!」
「どうした政宗。そんなに驚いて……ってか、この子誰?」
俺が驚いたのも無理は無い。
だって俺に声をかけてきたのは、俺の現恋人、愛佳ちゃんなのだから。
「っあ。愛佳は政宗さんの恋び――」
愛佳ちゃんが話してる最中に、俺は愛佳ちゃんの口を塞いだ。
「この子は……その……親戚!!今、親戚の子が遊びに来ててさ!!悪い、遊んであげる約束してたんだった!!先に帰るわ!!じゃあな!!」
俺はそう言って無理矢理愛佳ちゃんを連れて裕太から離れた。
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