step3 彼女と遊びましょう。

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俺の心が勝手にフィーバーを起こしていると、姫路さんが話し掛けて来た。 「その……佐宗君が良かったら2人で動物園見て回らない?」 「そりゃ、もちろん良い――」 ってダメだぁー!! 愛佳ちゃんいるの忘れてた!! 「ダメかな?」 せっかく復縁のチャンスなのに…… 「ご、ごめん……ちょっと用事があってさ……」 「そっか……それじゃぁ仕方無いよね」 俺と姫路さんがそんな会話をしているの時、タイミング悪く愛佳ちゃんがこちらに戻って来た。 「見て見て政宗さん!!このウサギさん真っ黒だよ!!……。……!!」 俺達3人の間に沈黙が訪れる。 「っえ?愛佳?何でここに!?」 「お姉ちゃんこそ……何でここに?愛佳は政宗さんとデートだけど?」 えぇぇぇぇぇぇ!! 言っちゃうの!? 小学生に空気読めって方が難しいだろうけど読もうよ!! 空気読もうよ!! 読破しちゃおうよ!! 「っえ?……デート?」 「っあ。愛佳と政宗さんが恋人なの内緒だった!!お姉ちゃん周りの人に言っちゃダメだよ?」 もう手遅れだよぉー!! 一番聞かれたく無い人に言っちゃったもん!! 「……」 姫路さんが無言で俺を見て来る。 視線が痛い。 「最低」 姫路さんはボソリと呟いて走り去って行った。 ……。 ですよね。
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