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ある冬の日のことです。
男の子は、おてつだいの『新聞とり』をしに玄関へ行きました。
いつものようにポストを開けました。
男の子は目を丸くしました。
ポストの中には新聞のほかに、なくした帽子と、男の子あての手紙が、静かに入っていました。
手紙には薄く青い字で一言、こう書いてありました。
「もう泣かないでね。」
男の子は帽子を手にとって深々とかぶりました。
ヒンヤリと冷たく、温かい感じがしました。
麦わら帽子には、白いカーネーションがぴったりとくっついています。
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