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そのころ屋敷では林檎とメイドさんが夕食の支度をしていた。
屋敷は村から随分離れているので何が起きているのかよく分からない。
「ご主人様達おそいわね‥。」
メイドさんが言った
「………くる。」
私は、何かの気配を感じ思わず声を出してしまった。
「どうしたの?林檎ちゃん。」
メイドさんが言った時だった。
ガチャガチャと玄関の方から音がした。
メイドさんと私は玄関口に向かう
扉が開くと盗賊5人ぐらいが居た
「だ…誰です?」
メイドさんが問いかける
「ほぉ…なかなか良い女じゃねぇか。」
先ほどの盗賊頭がメイドに近づく
後ろの方から主人が顔を出す
「そうでしょう!そうでしょう!‥うぅ。」
背中から血を出しながらゴマすりをしながら言った
「ご主人様!どういうことです?」
メイドが問いかける、すると盗賊頭がメイドの顎を掴み顔を近づけた
「おいおい、お前の主人は俺だろーが。」
「や、やめてください!」
メイドさんが嫌がっている
どうしよう!
「そうか‥主人が2人居て分からないみたいだ。仕方がないな」
と頭が盗賊達に目で合図をおくる
すると1人の盗賊が主人に向かって銃を放つ
銃声が屋敷内に響き渡り主人は殺され倒れた。
メイドさんは驚きのあまり両手を口に当てた
「これで‥主人が分かるな‥」
そう言ってメイドさんの唇に口付けをしようとしてる
私は思わずドンと盗賊頭をつき飛ばす
「このガキが!」
盗賊頭が刃物を持って私の方へ向かってきた
殺される‥と思った
すると私の前にメイドさんが両手を開き前に立っている
「そこを、どけ。」
盗賊頭が言う
「どきません!」
メイドさんが言う
「主人の言うことが聞けないのか!‥」
盗賊頭は刃物をメイドさんの胸へ近づけた。メイドさんはキリっとした表情を全く変えません。
まるで我が子を守る母のような姿でした。
「‥もったいない女だが‥主人にたてついた。‥クビだ。」
「!!」
と言って盗賊頭は刃物をメイドさんの胸に突き刺さした
「!!!」
メイドさんはわたしの前で倒れた
私は叫んだ
声が枯れるような声で叫んで泣いた
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