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「………💢」
葡萄がクレズルを睨みつけながら部屋のドアを蹴って教室に戻っていった
「……林檎といったかな」
クレズルが私の方をじっと見つめた
「は…はい」
私もクレズルの方を見つめ返す
「俺の名前は、前に盗賊達も言ってたからわかると思うが、クレズルだ」
笑顔で言ってくる
「あの、私どおしてここに‥」
私はクレズルに問いかけてみた。
「そうだったね。」
クレズルが口をひらく
気を失ってからの記憶をきいた。
私が気を失っても村の人は誰も助けなかったらしい。
それどころか村の人達は私を恐れ、追放宣言してきた
クレズルは口には出さなかったが、
村の人達は、その時の林檎を恐ろしい化け物扱いしていた。
この村へ置いても殺されるような雰囲気だった
クレズルはとりあえず身柄を引き受け、ベッドに休ませていた。
あの村には、もう戻れないな‥
私はレイアさんのお墓のことが気懸かりだった
暗い表情の私にクレズルが口を開いた
「実は俺、この魔法学校の教師をやっているんだ。新米だがな(笑)おまえみたいな特殊な力がある奴がたくさんいる。そこでだ、林檎、学校に入ってみないか?お金はかからない。」
クレズルは真剣な目で私を見る
「私が‥?」
思わず考えてしまった。クレズルが再び口をひらく。
「強くなりたくはないか?人を守れる力が。どうだ林檎?」
強く。
強くなれば、あの時レイアさんを殺されなかった
私は、もうこれいじょう、誰かを失いたくなかった
考えているとクレズルが私の頭を撫でて言った
「林檎、お前には風の精霊の力が宿る特殊な能力がある。その能力が何故操れるのかは、まだ分からない、」
「風の力?私が?」
あぁ、だが残念だが正直お前には力が使いこなせていない。学校で鍛えてみないか?」
「私は-‥」
‐ガラッ!
勢いよく扉が開く、そこには林檎と同じくらいの
長い赤髪
鋭い紫の瞳
透き通るような白い肌
美少年が立っていた
「…だれ?」
私がその子を見つめる
「…あん?‐何んだテメェ…」
その男の子が私を睨みつける
……ビク…
一瞬震えた
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