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狂気に歪んだ顔、憤怒に覆われた表情、悲哀に満ちた声質。だれしもが自身の主たる者の姿を想像した。
「没した者達はこの地への礎となってもらう」
だが、主が見せたのは表情にあるはずの感情の欠片がない、
無表情
無表情の奥に在る決意の炎に気づいた者はどれだけいたのだろうか。
いや、気づかなくても気づいていても変わりはない。
「よいか、これは天命である。臣なる者の役割を果たせ」
臣は主なくして成されないのだ。ただ主の命を真っ当するばよい。たとえそれが今後この地にどのような影響を与えるようなことに成っても。
決意の炎と共に行くこの地の末路はどうなるものなのか。
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