読書感想文①

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 「おまえ、生まれてこなきゃよかったな。」 あなたは、面と向かって誰かにこんなことを言われたらどう思うでしょうか。その人の存在を全否定する「生まれてこなければよかった」という、とても酷い言葉からこの本は始まっていました。しかもこれはこの本の主人公のあすかが、血の繋がった兄、直人から言われた言葉でありとても残酷なものでした。  藤原あすかは、どこにでもいる普通の小学生でしたが、自分の母親に愛されたくても愛してもらえないという、普通の小学生にとってあまりにも辛過ぎる悩みを抱えていましたその証拠にあすかは、誕生日に母親から何も祝ってもらえず、更には直人に言われたのと同じ「生まれてこなければよかった」という、あまりにも残酷過ぎることを言われてしまったのです。  もし、私を生んでくれた母親自身に  「あんたなんか生まなきゃよかった。」 などと言われたら、絶対に家を出て行くと思います。普通の小学生だったら尚更で、あすかも心に深い傷を負ってしまい、ついには声が出なくなってしまったのでした。  最近、小中学生を中心とする若者の自殺や犯罪が多く、大きな問題となってしまっていますが、それに対して、大人達はすぐに 「最近の若者は…」 と諦め半分に、あたかも小中学生がすべていけないかのように言います。しかし、実際本当にそうなのでしょうか。本当に小中学生だけの自己責任なのでしょうか。私は、違うと思います。例えば小中学生の自殺の原因は、学校等の友達関係や学校の教師達だけにあると思われていることが多いかと思いますが、親にも十分原因があると思います。自分の子供に悩み事や困っていることがあったら気付いてあげられるくらいの親子関係ならば、子供たちが完全に追いつめられる前に何かしてあげられるはずです。
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