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「幸次郎は確か…」
「はい…5年前に他界しました」
幸助は下を向き答えた
「父はよく甲子園の話をよくしていました…もちろん龍助さん あなたの話も」
「私の話を?」
「えぇ…“あんな剛速球を投げる学生はもう現れないだろう”ていつも言ってました」
幸助は笑みを浮かべた
龍助は少し照れ臭くなった
「父があれほど話をしていたことが記録に残っていないて知った時はショックでした…」
幸助がトーンを低くして言った
「だから自分の手で調べようとしたんですが……」
幸助がため息をついた
「高野連に聞いてもムダだったんです“その年は大会なんて無かった”の一点張り、何も教えてくれませんでした…」
「そうでしたか…」
そして幸助はまっすぐこちらを見つめた
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