20人が本棚に入れています
本棚に追加
ふと顔をあげてベランダの方を
みると
目の前に広がる建物が
濃いオレンジ色に染まっていた
そして何処からか
夕方6時を知らせる
優しい音楽。
(もうすぐか…)
カーテンを閉めて
リビングの電気をつける。
テーブルには
6人分の料理、箸、コップが
用意されていた。
部屋のドアには
『WELCOME!』
と書いてある木の板が
吊り下げられていた。
先程のカーテンには
カラフルな飾りが
施されており
リビングを一層鮮やかにした。
只今の時間は
デジタル時計で18:37を表している
(ジュースもお酒も買ったし、良いな。)
ソファーに深く腰をおろし
ふぅっと息吐いた。
と、同時に。
「ピンポーン♪」
玄関のチャイムが鳴った。
(来た。)
急いで玄関に行き鍵をあけ
ドアを前に押す。
「あ、咲夜こんばんは~」
「よっ!お久っ!咲ちゃん!」
二人の若い後輩がヒョコッと顔を
覗かせた。
「こんばんは。裕【ユウ】葵【アオイ】」
すると二人の後ろから声がした。
「お?咲夜…お前背伸びた?」
「こんば…あ、ホンマや。伸びとるわ。」
こちらは一つ上の先輩二人組。
「あ。零次【レイジ】さん雲美【クミ】さん。こんばんはー。僕?伸びましたか?」
「うん。なんか見ない内に結構伸びたな。」
「そのうち俺ら越すんちゃうかー!」
「そ、それは無理ですよっっ。二人とも高いんですから。」
「ははは。そうか?じゃぁ上がらせてもらうよ。」
「どうぞ。」
「おじゃましますわ~。」
部屋に戻ると、皆すでに
それぞれの席に着いて
ジュースやお酒をあけていた。
最初のコメントを投稿しよう!