プロローグ

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今日は出身校(男子校)の仲間で 集まりパーティーをひらく。 何のパーティーかというと、 今回。一つ下の後輩である 裕と葵の見事、大学への 進学に向けてのお祝いだった。 「あれ?一人居なくない?」 裕が空いている席をみていった。 咲夜が座る所以外にも 一つ空欄があった。 現時点でいるのは 自分をあわせ5人。 まだあと一人来てない者がいる。 「咲夜、成【セイ】はどこや?」 雲美がその来てない者の名前をいった。 「それが…この時間までには戻ってくるっていってたんですけど…」 成はここの家の持ち主であり 僕の恋人でもある。 (もーなにやってるんだか…) 「まーえっか!もうカンパイしてしまお」 「そうだね。遅くなっちゃいけないし…」 雲美の発言を零次が皆に促す。 「それじゃぁ、二人の大学の合格に…」 『カンパーイ!!』 ------------ 「あ、これめちゃくちゃ上手い!!」 唐揚げを口に入れた葵が 唐突に叫んだ。 「そう?ありがとね。」 「この料理全部、咲夜が作ったん?」 「一応…得意なものだけつくりました。」 「ふぅん。なんか成がうらやましぃわ!」 ケラケラと雲美が笑う。 「あっそ。じゃぁもうお前の大好きなカレー作ってやんない。」 と零次が水を差した。 「嘘!嘘や零!ホンマはお前のカレーが1番やって!」 慌て始める雲美。 「今度、カレーに辛子をぶち込んでやる」 「えっっ!俺殺されるんか!いやや~助けて裕~!」 と、向かいに座る裕にふった。 「お、俺にふらないでくださいよ!先輩!」 「裕まで冷たいわ~!葵!お前ちゃんと裕を世話しとけやー」 「俺はガキですかッッ!!」 「あははっー任せてくださいよー!」 唐揚げが気に入ったのか、 自分の皿に沢山唐揚げを 盛りつけていた葵が 笑いながら言った。 この四人はとても仲がよい。 何故ここまで仲が深まったのか よく知らないが、きっと どちらともお互いに 世話になったのだろう。
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