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「成!!お前一時間も遅刻やぞっっ!!」
雲美がさけんだ。
「だから悪いって雲美。ちょっと隣の町までお菓子とか買ってったら遅くなった…」
といって片手に大きな袋を持った
成は謝った。
「いいですよ。お菓子を買いに行ってもらってたんなら…」
「そうだよ!僕お菓子好きだし!成先輩ありがと!」
裕と葵が微笑む。
「あ、二人とも大学進学おめでとうな。コレ俺らからのプレゼント。」
といって成は鞄から小さな
可愛らしい袋を二つ取り出して
後輩にそれぞれ渡した。
(いつの間に…)
・
『俺ら』なんて。
こんなサプライズは知らなかった。
きっと成さんの事だから
買い物途中に見つけたんだろう。
「開けていいですか?」
「どうぞどうぞ。」
お互い袋から出てきたのは
裕が王冠が何個も横に並んでいる
ブレスレット。
葵は黒い星がついたネックレス。
「あ、調度ブレスレット欲しかったんだよね。ありがとうございます。」
「わぁ。なんかカッコカワイイ♪ありがとうございますー!」
「ほんの少しばかりの気持ちだよ。喜んで貰えたなら良かった。」
「成は優しいね~」
零次が言った。
「可愛いい後輩達のためならな~」
くっくっくっと苦笑する
「成先輩座ってよ!」
星のネックレスをつけた
葵は成の席をポンポンと叩いた。
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「ところで…皆でなんの話をしてたんだ?」
上着を脱いだ成が座りながら問う。
「咲夜達の恋話を聞こうとしとったんや~」
「あー…」
成が頭をポリポリとかいた。
「え?そんなに長い話なの?」
葵が不思議そうに言う
「いやな…長いというか、お前らには難しいというか…な?咲。」
成がこちらに目をやった。
「ま、まぁ。」
「えー聞きたい!話してよ!」
待ちきれない様子で葵が身体をのりだした。
「んーじゃぁ話そうか?俺と咲の話。」
「うん!」
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