プロローグ

5/5
前へ
/26ページ
次へ
「成!!お前一時間も遅刻やぞっっ!!」 雲美がさけんだ。 「だから悪いって雲美。ちょっと隣の町までお菓子とか買ってったら遅くなった…」 といって片手に大きな袋を持った 成は謝った。 「いいですよ。お菓子を買いに行ってもらってたんなら…」 「そうだよ!僕お菓子好きだし!成先輩ありがと!」 裕と葵が微笑む。 「あ、二人とも大学進学おめでとうな。コレ俺らからのプレゼント。」 といって成は鞄から小さな 可愛らしい袋を二つ取り出して 後輩にそれぞれ渡した。 (いつの間に…)   ・ 『俺ら』なんて。 こんなサプライズは知らなかった。 きっと成さんの事だから 買い物途中に見つけたんだろう。 「開けていいですか?」 「どうぞどうぞ。」 お互い袋から出てきたのは 裕が王冠が何個も横に並んでいる ブレスレット。 葵は黒い星がついたネックレス。 「あ、調度ブレスレット欲しかったんだよね。ありがとうございます。」 「わぁ。なんかカッコカワイイ♪ありがとうございますー!」 「ほんの少しばかりの気持ちだよ。喜んで貰えたなら良かった。」 「成は優しいね~」 零次が言った。 「可愛いい後輩達のためならな~」 くっくっくっと苦笑する 「成先輩座ってよ!」 星のネックレスをつけた 葵は成の席をポンポンと叩いた。 ---------- 「ところで…皆でなんの話をしてたんだ?」 上着を脱いだ成が座りながら問う。 「咲夜達の恋話を聞こうとしとったんや~」 「あー…」 成が頭をポリポリとかいた。 「え?そんなに長い話なの?」 葵が不思議そうに言う 「いやな…長いというか、お前らには難しいというか…な?咲。」 成がこちらに目をやった。 「ま、まぁ。」 「えー聞きたい!話してよ!」 待ちきれない様子で葵が身体をのりだした。 「んーじゃぁ話そうか?俺と咲の話。」 「うん!」
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加