20人が本棚に入れています
本棚に追加
その頃俺は高校三年。
学校生活最後の一年。
別に大切にしようとか
そうゆう事はない。
部活はもとから入ってないし
引退を前にした最後の大会に
燃えている同級生はそう少なくはなかった。
進路も適当な大学へいって
適当に過ごそうと思っていた。
-------------
「成~お前また○○女子校の美人さんに告られたんだって~?」
昼食の時間。屋上で複数の仲間と
購買で買ったパンを食べていた。
「あー…まぁな。」
「で?オーケーしたのか?」
「フった。」
「はぁーーーぁ?またかよッッ!!」
皆、呆れた顔
「だってもう飽きたし。」
「うわ~出たよモテ男の呟き~」
(なんだよ…モテ男って。)
この二年間、沢山の
上ランク女子と付き合ってきたが
どれも楽しいものではなかった。
だから大切な人もいない
(青春ってこんなものか…)
「お前さ~ぶっちゃけ顔は悪くなんだぜ?知らねーだけだと思うが、気色わるい事にお前のファンクラブだって出来てんだってさ。」
「あはは。マジかよ……」
「ったくもったいねーなー。いらねーなら俺にくれよ、その顔」
本気なのか嘘なのか…
(本気でくれてやるわこんな顔。)
・
「ま、あくまで顔は…だけどなぁー!」
憎たらしく盛り上がる。
「お前~俺に蹴って欲しいのか~?」
「嘘ですって!成さん~」
「いくぞ!さん!にー!…」
「ぎゃーー!」
--------------
こんなふうに仲間とワイワイやって
この一年を乗り切ろう。
そう思った。
最初のコメントを投稿しよう!