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レンはいつも私のことを優先して、何でもしてくれた。
私が怒り狂い、恐ろしいことを強いても、君は、君だけは受け入れてくれた。
緑の国の姫が死んだ時、君が泣いているのを知って、胸が痛んだ。
レンはあの子に想いを寄せていたのに、私の為に感情を押し殺して。
わがままばかり言って、君を困らせた…。
『ごめんね、レン…わがままばかり』
『謝らないでよ、ちょっとだけ辛かった…けど!リンが笑顔になってくれるなら、僕はそれでいいの』
くしゃくしゃと、頭を撫でてくれた。
―
そんな君はもういない。
私の願いを叶えてくれる君は、どこにもいないから。
私の願いを小瓶に詰めて、海に流すの。
流れていく小さな願い、その中には涙と、少しの後悔。
罪に気付くのはいつも、全て終わった後
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