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「すみませーん」
「はーい!」
声を掛けると渋い声が返事をした。
そのまま玄関で待っていると
「どなたですかね?」
の声と同時に、おじいさ・・・おじさんが出てきた。
とりあえず女中って事を言おうか。
「今日からお世話になります、女中の樫木心です」
「ああ、樫木さんか!どうぞあがってください」
「はい!」
上に上がると、着いて来いという合図なのか、その人は手招きをした。
それに従い、その人の後を歩く。
「今日はいい天気ですね~」
「そうですね!」
そんな世間話を話していると、着いたらしく襖の前で立ち止まった。
襖の奥からは賑やかな声がする。
「ここには隊士がよく、集まるんだ。多分、今も居るだろうからさっそくだけど挨拶だけしてもらっていいかな?」
「分かりました!」
その人は、襖を2回叩いて声を掛ける。
「皆さーん!女中さんが来ましたよ」
すると今までの声は止まり、静まった。
と思うとまた声があがった。
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