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「源さーん!そいつは美人かぁ?」
「おい!なんてこと聞いてんだよ!」
「そうですねえ、美人ですよ。左之君の期待通り」
何、この人らは顔が良ければいいのか。・・・アホだな。
正直、そんな人の世話はしたくないな。
「あの・・・」
「あぁ、ごめんね。入ってください」
襖を開けたその人は、私が入りやすいように退いた。
浅い礼をして中に入った。
そこには数人の男。円になるように座っていた。
すると手前の男が
「おうおう!そこ等辺の女よりは綺麗じゃねえか」
コイツ黙らせたい・・・・。
多分、私が綺麗か聞いたのはこの人だろう。
「えーと、女中になる樫木心です。よろしくお願いします」
挨拶をして反応を待つ。
座っている1人が声を出す。
少しおっさんみたいだ。
「心ちゃんだって!ほら、皆も挨拶しよう!」
「へいへーい!名前だけでいい?」
おっさんみたいな人が言ったのに続いて、その隣に座っているいかにも悪ガキみたいな顔をしている人が言う。
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